デザイン・シンキング研究センター

センター長ご挨拶

あなたの「経営」をデザインする
―デザイン×経営のラボが今、動き出します

デザイン・シンキング研究センター
センター長
川越仁恵(かわごえ あきえ)
デザイン・シンキング研究センター(Dラボ)は、デザイン思考をもって産業の課題を解決する研究所です。ここでいうデザインとは、必ずしも見た目をかたちづくることだけを指すのではありません。現在、「デザイン思考」や「デザイン」とはなにかという問いは、社会で活発に議論され、日々いろいろな定義や考え方が生まれています。グッドデザイン賞を認定している日本デザイン振興会では、デザインの語源はラテン語の「Designare」に求め、「当初デザインという言葉は『設計』という意味で用いられていた」としています。

他方、わたくしたちは大学で授業をデザインします。企業は、財務を、人的管理を、経営戦略をデザインして、経営するのです。

そこで成果を生み出すまでのプロセスもデザインに含まれることに着目し、わたくしたちラボではさらに大きく、デザインとは「構想」である、と考えることにしました。

デザイン思考も、当初はデザイナーの考え方をとり入れた思考方法であるとされましたが、現在では経営に応用しようと、概念をやや広げています。経済産業省が提唱するように、消費者目線、ユーザーを起点とするリサーチやプロトタイピング、異なる立場にある人々との共創といった特徴を持つ思考方法であるという意見もあります。難しく考えず、まずはやってみる手法をもつという特徴もあります。

社会に資する美しい構想を、受け取り手の心に寄り添った実践を備えて進める、そんな思考を育てていけたらよいと願っています。