中路ゼミ(デジタルコミュニケーションデザイン)ゼミ 卒業制作展のお知らせ
コミュニケーションデザインゼミ卒業制作展を開催
中路真紀准教授の指導の下、本ゼミの学生たちは、映像、AR コンテンツ、絵本、ポスター、マニュアルなど多様な手法を用い、自分の身近な悩みや社会の課題をテーマとして「どうしたらより良くできるか」を考えながら作品制作に取り組んできました。各作品には、学生一人ひとりの問題意識、試行錯誤、そして表現への挑戦が込められています。
新しいアイディアを形にする過程では、表現手法、ソフトウェアなどの技術、制作環境、人や場所といったさまざまな課題に直面します。多くの人は,そうした困難を実際に経験することなく、頭の中だけで考えて終わってしまいがちです。しかし、本ゼミの 3 年間を通して、学生たちは一つひとつの問題に向き合い、自ら、あるいは仲間と力を合わせて乗り越えながら、学ぶ楽しさや、新しいものを創り出すわくわく感、そしてゼロから形にする力を身につけてきました。ぜひ会場にて、全員の挑戦と成長の軌跡をご覧いただければ幸いです。ご来場を心よりお待ちしております。
卒業制作展概要
展示会場:本郷キャンパスS館1F B‘s Café
開催日時:3月15日(日)①11時半から13時半 ②16時45分~17時45分
3月22日(日)11時から15時 (12時40分~13時30分 学生によるプレゼンテーション)
展示作品
悪癖に咲く花 ―消えないゴミが生む 偽りの美― (立体)
プラスチックごみ問題に対して、新しい角度から警鐘を鳴らす作品である。自然界に残り続けるプラスチックごみを素材に、美しさと違和感を同時に提示することで、観る人が「なぜそこにあるのか」と問い直し、日常に潜む小さな悪癖と環境問題とのつながりを考えることを促す。

間 ―AI 時代の仕事と余白― (映像)
AI と人間を対立的に捉えるのではなく、そのあいだに生じる「間」に着目した映像作品である。ここでいう「間」とは、人が迷い、考え、立ち止まりながら判断に至る思考の余白を指す。効率化が進む社会の中で見過ごされがちな、人間の思考過程の価値を問い直す作品である。

戦え新社会人 (映像)
架空のスーツ CM という形式を用い、新社会人が社会に出る際に抱える不安に寄り添いながら、その先にある期待や前向きな行動を静かに後押しする映像作品である。成功や成長を過度に強調するのではなく、移行期特有の揺れる心情に焦点を当て、安心感と共感を届ける表現を目指している。

海のやすらぎ quiet aquarium ―プロジェクションマッピングを用いた癒しの映像表現― (映像×MR)
水族館をテーマに、海の生き物や水の揺らぎ、光の反射をモチーフとした映像を空間に投影し、鑑賞者に癒しと没入感を届ける作品である。水族館がもたらす静けさや安心感、非日常性を、映像・音・光の演出によって体験として構成している。

日常に重ねる宇宙 ―AR を用いた 3D による空間表現― (3D×AR)
スマートフォンで体験できる AR を用い、日常空間の中に宇宙という非日常的な世界を立ち上げる作品である。宇宙飛行士、人工衛星、地球などの 3D オブジェクトを表示し、現実空間と想像的な宇宙空間が重なり合う新しい体験を提案している。

日常生活からくる環境汚染 ―モザイクアートを用いた環境問題― 日常の何気ない行動が環境汚染につながっていることを、モザイクアートという視覚表現を通して伝える作品である。道端のごみや使い捨て容器など、日常の断片を積み重ねて一つのイメージを構成することで、個人の小さな行動の集積が社会的課題を生み出している構造を可視化している。

地震対応マニュアル
大学内で地震が発生した際の初期避難行動に焦点を当て、視覚情報を活用して直感的に理解できる実効性の高い防災マニュアルを制作した作品である。2011 年 3 月 11 日の東日本大震災の経験も踏まえ、情報を絞り込み、緊急時に冷静な判断と避難行動を促すデザインを目指している。

感情の二面性
ネガティブな感情をポジティブに捉え直す視点を、デザインによって表現した作品である。同じ構図やモチーフを用いながら、色彩や明るさ、雰囲気を変化させることで、感情の受け止め方によって印象が大きく変わることを示し、鑑賞者が自分自身の感情と向き合うきっかけをつくることを目指している。

みえないたからもの―当たり前が当たり前でなくなる時― (絵本)
日常の中にある家族や環境、感情の大切さを、絵本という形式で表現した作品である。普段は見過ごしがちな身近な幸せが、失われて初めてかけがえのないものであったと気づく過程を描き、読者に自分自身の身近な存在や日常を見つめ直すきっかけを届けようとしている。
