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授業レポート②|「高齢者福祉とマネジメントⅠ」鳥羽 美香 教授

2025.09.29

こんにちは!2025年度春期入学生の米山渉です。

私は現在、高齢者福祉施設を経営しており、その実務の視点を携えて、研究科の授業「高齢者福祉とマネジメントⅠ」(鳥羽美香 教授)を受講しました。今回は、授業のリアルな様子や学びの手応えを、現場目線でリポートします! この研究科でどのような学びが得られるのか、少しでもイメージしていただけたらうれしいです。

■多士済々が集う、実践的な学びの場

授業では、「高齢者福祉×マネジメント」という専門性の高い知識にとどまらず、職業倫理から現場で即使える実践的な視点まで、幅広く学ぶことができました。医療と福祉という異なる領域を横断する視点が重視されていて、現場経験の有無にかかわらず、誰もが安心して学べる内容だったと思います。

受講生には福祉関係者だけでなく、理学療法士や歯科医師など医療職の方も多く、多様な立場の人たちと意見を交わす中で、新たな気づきが次々と生まれました。発言のチャンスも豊富で、「自分はこう思う」「私はこう感じた」と率直に声を出せる、前向きであたたかい学びの場でした。

■ 現場と制度をつなぐ両面からの学び

厚生労働省や総務省の資料を読み解きながら、高齢者福祉の歴史的な変遷や介護保険制度の仕組み、高齢者ケアの特性、多職種連携、そして地域包括ケアシステムまで ── 制度と現場の両側から、福祉の「今」と「これから」を徹底的に掘り下げました。

さらに、非営利組織に求められる倫理観についても深く考察。 特に印象的だったのが、社会福祉法人の理事長をゲストに招いて行われた討論会です。実際に起きた施設での不祥事や不正請求といったリアルな事例をもとに、受講生全員で問題の本質に迫る時間は、まさに現場の緊張感そのもの。机上の理論を超え、「現実」と向き合う貴重な学びの場となりました。

■ 学びを実務へ

この授業を通じて、制度と現場の関係を多角的にとらえる視点が身についたと感じています。受講前に比べて、福祉マネジメントに対する視野が大きく広がりました。高齢者が安心して地域で暮らし続けられる社会を実現するために、今回の学びをこれからの実務にも活かしていきたいと思いますね。

 

この記事を書いた人

米山 渉(よねやま わたる) さん 
介護施設経営 | 介護福祉士(2025年度 春期入学)

医療法人での事務長経験を経て、介護・医療分野で複数の事業を展開。現在は介護施設の経営や薬局運営に携わる一方、介護福祉士・介護支援専門員として実務にも精通。豊富な現場経験をもとに、理論と実践を結ぶ学びに取り組んでいます。