国際交流センター

留学体験談

【タイ】GCI語学・異文化理解留学レポート①

【留学先】   タマサート大学(Thammasat University)
【学 部】  外国語学部 国際ビジネスコミュニケーション専攻  
【期 間】  2023年8月13 日~9月9日          

【氏 名】   C・Mさん(留学時:1年生)


出国前

出国前のオリエンテーションではタイの学生に日本の様々な文化を教えるために1人、1人違うお題に沿ってプレゼンテーションの準備を進めた。タイの人々の第一言語は英語ではないため自分の英語で伝わるのか不安だった。少しでもタイの学生が楽しめるように日本菓子や民謡踊りなどを用意した。留学が決まるまでタイへの関心はあまりなかったがタイに留学することが決まってからタイの文化や生活を調べた。日本とは違った文化や習慣、食べ物、街並みなどにとても興味が湧いた。

タイの人々

まずタイに到着して驚いたのは外にいる人の多さだ。日本に比べてはるかに外にいる人が多いのだ。タイは比較的に雨の量が多くスコールのように一日に何回かに分かれて雨が降る事がよくある。雨の中でも傘をささずに活動している人やカッパをきてバイクに乗っているなど雨に慣れている様子が伺えた。タイの人々は常に折り畳み傘やカッパを持ち歩いている。しかし雨が降っていない時はとても熱く紫外線が強いため折り畳み傘を日傘と兼用して使っている人々が多いようだ。タイの交通機関はバイクがほとんどだ。バンコクにはバイクタクシーと呼ばれる乗り物があり、遠い距離ではなく路地内を手軽な価格で移動する事ができるバイクだ。渋滞が多く道が複雑なバンコクでは車の間を走り抜け速く移動することが出来るバイクタクシーを利用している人々が多く見られた。他にもタクシーや船、バス、トゥクトゥクなど様々な乗り物がタイにはある。日本に比べてどれも価格はかなり安い。しかしバスや車の排気ガスの量が多いためバイクに乗っている人のほとんどがマスクをしていた。タイにはたくさんの屋台と市場が広がっており沢山の人で賑わっていた。日本ではなかなかない光景だったが手間なくすぐに食べられる屋台飯はとても便利で効率が良いと思った。タイでは家でご飯を食べるという習慣があまりなく、屋台や市場でご飯を食べることが多いそうだ。屋台や市場などの人が多くいる場所付近には地面に座ってお金を求めているホームレスの方々がいた。とても複雑な気持ちで、見ることしかできなかった。アユタヤでは子供を利用して物を売っている家族もいた。子供たちは暑い中、裸足で観光客を追いかけ英語で物を売っていた。どういう経緯なのかはその家族にしかわからないことだが、見ていてとても苦しい気持ちになってしまった。

タイでの生活

コンビニやスーパー、ショッピングモールも充実していた。ファッションブランドからコスメブランドまでブランドのお店も多くあった。薬局や電化製品店もあったため必要な物を全て揃えることができた。バンコクの中心部の方に行くと大型ショッピングモールが並んでいた。日本食がとても多く日本のレストランがたくさん並んでいた。スーパーや薬局でも日本製品が多く取り扱われていた。商品の価格はやはり輸入のため、日本円の数倍の値段だったが海外生活で日本の商品を気軽に購入できることは有り難いことだ。バンコクの中心部の方には多くの観光客がいた。日本人観光客も少なくはなかったが、中国人観光客と韓国人観光客が多いように見受けられた。

学生の違い

タイの学生は授業への興味関心がすごかった。日本の大学では大体の学生が後ろの席に座るがタイの学生は積極的に前の席に座っていた。「恥ずかしい」という感情を持っている人が少なく自分に自信を持っている学生が多い印象を受けた。プレゼンテーションなどでは堂々と自分の表現の仕方で喋っていた。その姿にすごく圧巻された。

スラム街見学

スラム街を見学していたら小・中学生の子達がバイクを運転して四人乗りをしていた。それに対して取締はなく信号無視は当たり前、ゴミの山が道端にたくさんあった。そんな中、子供たちは楽しそうに遊んでいた。こんなにも汚い街に住んでいる子供たちは幸せなのだろうかと考えてばかりだった。しかしスラム街に住んでいる人たちとコミュニケーションをとると元気で明るい人達ばかりだった。それぞれの生活の仕方や価値観があるのだと強く感じ、勝手に自分の価値観だけで物事を見てはいけないと思った。

感想

タイの人々は他人に対する優しさや思いやりの気持ちが強く、日本を好きな人が多かった。タイの人々はみんなが家族のような仲の良さでとても明るく挨拶をしてくれたり手を振ってくれたりした。タイの人々の優しさや温かさに何度も救われたし励まされた。そして自分に自信を持つことの大切さを教えてくれた。自分が持っていなかった考え方や価値観を知ることができ、新しい自分を知ることができた気がした。私は個人的に手を合わせてお辞儀をする「ワイ」という文化が好きだ。両手を合わせ頭を少し下げることで相手に対して尊敬の意を示す。挨拶の時だけではなくお礼する時やお詫びするときにも使う。相手へリスペクトの気持ちを忘れないタイの文化がとても印象深かった。今回の留学で沢山のことを学んだ。この先の自分の生活に活かしていきたいと思う。

バイクタクシーの様子