【福祉医療マネジメント研究科】オンライン公開セミナー「メディカル人材開発とマネジメント」(浅香えみ子先生)を開催しました
2026年1月24日(土)10時より、本学大学院福祉医療マネジメント研究科では、オンライン公開セミナー「メディカル人材開発とマネジメント ― 看護職を中心とした取り組み ―」を開催しました。
本セミナーは、少子高齢化や医療人材不足が深刻化する中、医療組織において求められる「人材開発」と「マネジメント」のあり方を再考することを目的に、完全オンライン形式で実施されました。当日は、医療・福祉分野の実務家や教育関係者など、多様な立場の参加者が集いました。
■ 人口減少社会における医療人材開発の課題
講師には、福祉医療マネジメント研究科 客員教授の淺香えみ子先生をお迎えし、看護職を中心とした人材開発・育成の理論と実践についてご講演いただきました。
冒頭では、日本社会が直面する人口減少・高齢化という大きな社会背景を踏まえ、医療現場における人材確保が量的にも質的にも限界を迎えつつある現状が示されました。とりわけ看護職においては、今後ますます一人ひとりの専門性と実践力が問われる時代に入っていることが強調されました。
■ 「できる医療者」とは何か ― 組織と個人の成長をつなぐ視点
講演では、「できる医療者」を単なる知識や技術の習得にとどめず、組織の中で成果を生み出せる存在として捉える視点が提示されました。
個人の能力開発と組織開発は切り離せない関係にあり、組織の理念や役割と結びつくことで、医療者の成長が実践的な価値を持つことが論じられました。
また、看護職は国家資格を有する専門職であり、本質的にはすべての看護師が「プロフェッショナル」であるという考え方が示され、専門性と自律性を兼ね備えた人材育成の重要性が共有されました。

■ インストラクショナルデザインによる人材育成の可能性
後半では、インストラクショナルデザイン(ID)の考え方を用いた人材育成手法について紹介されました。
組織が求めるパフォーマンスを明確にしたうえで、必要な知識・技術・態度を体系的に設計し、行動変容につなげていくプロセスは、医療・福祉分野における教育や研修にも応用可能であることが示されました。
質疑応答では、評価制度やモチベーション、コミュニケーションの捉え方など、現場が直面する具体的な課題について活発な議論が交わされ、参加者にとって実践的な示唆に富む時間となりました。
■ 福祉医療マネジメント研究科で学ぶ意義
セミナーの締めくくりには、研究科委員長から、AIの進展や社会構造の変化を見据えた医療組織の将来像が語られました。
福祉医療マネジメント研究科では、こうした変化の時代に対応できる人材を育成するため、実務と理論を往還しながら学ぶ教育を重視しています。本セミナーは、医療・福祉の現場課題をマネジメントの視点から捉え直し、学びへとつなげる本研究科の教育方針を体感いただく機会となりました。
福祉医療マネジメント研究科では、今後も公開セミナーやイベントを通じて、現場と学術をつなぐ学びの場を継続的に発信してまいります。
ご参加いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。