まちづくり研究センター
(まちラボ)

国立西洋美術館

国立西洋美術館こくりつせいようびじゅつかん

国立西洋美術館は、東京都台東区の上野公園に位置する、日本で唯一の西洋美術を専門とする国立美術館である。1959年に開館し、その建物は近代建築の巨匠ル・コルビュジエによって設計された。現在では「ル・コルビュジエの建築作品」として世界文化遺産にも登録されており、美術館自体が重要な文化財となっている。

所蔵品の中心となっているのは、実業家・松方幸次郎が収集した「松方コレクション」であり、ルネサンスから20世紀初頭にかけての西洋美術が幅広く含まれている。印象派のモネやルノワールの作品も多く、日本にいながら西洋美術の流れを体系的に鑑賞できる点が特徴である。また、正面入口にはロダンの彫刻考える人などが配置され、美術館の象徴的存在となっている。
国立西洋美術館は、単に美術作品を展示する場にとどまらず、西洋美術を通じた国際的な文化交流の拠点であり、研究・教育活動の場としても重要な役割を果たしている。 

 

【建物と人の物語 】

ル・コルビュジェ(本名シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ)は1887年にスイスの山岳地で生まれ、自然の中で育った。美術学校卒業後、大学へは行かず、旅をし、実物から建築を学んだ。パリとベルリンでは当時の最災端の建築家の下で設計の修業もした。並行して、故郷で設計活動を開始。20代の終わりまでに、隣町を含め、七棟の設計を実現した。30歳を前にパリに移住するが、当初は設計の依頼は少なかった。しかし1920年代に入るとコルビュジエは「近代建築の五原則」などの近代建築理論で注目され始めた。
 

日本で最初にル・コルビュジエの重要性を認め紹介したのは薬師寺主計で、パリで開催された展覧会でコルビュジエの設計に心打たれた彼は、面会に行ったことをきっかけに多くの日本人がル・コルビュジエに会った。作品そのものが、雑誌や本を通じ、日本の建築界に絶大な影響を及ぼした。その中でも特に影響を受けた坂倉準三、前川國男、吉阪隆正は渡欧して直弟子となった。


国立西洋美術館は日本にある唯一のル・コルビュジエの作品だ。この美術館の設計が彼に依頼されるよう努力したのが吉阪だった。師から送られてきたのは枚数も少なく概略的な図面ばかりだった。送られてきた図面だけでは日本で建設することは困難だったが、三大弟子が協力し合い図面を作製し、渡仏して師と相談するなどして、細部まで確定した。彼らが現場を監理し、現在の国立西洋美術館が誕生した。 

 

【住所

〒110-0007 東京都台東区上野公園7番7号 

 

【URL

https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html  

 

【アクセス

JR上野駅 

JR上野駅下車(公園口出口)徒歩1分 

京成電鉄京成上野駅下車 徒歩7分 

東京メトロ銀座線、日比谷線上野駅下車 徒歩8分 

 

【開館日

 休館日 毎週月曜日
※ただし、月曜日が祝日又は祝日の振替休日となる場合は開館し、翌平日が休館
※年末年始(12月28日〜1月1日)
その他、臨時に開館・休館することがあります。 

 

【開館時間

9:30~17:30
金曜・土曜日 9:30~20:00
※入室は閉室の30分前まで 

 

【料金

個人 一般:500円 大学生:250円  

団体(20名以上) 一般:400円 大学生:200円 

 

参考文献

越後島研一,2007,『ル・コルビュジエを見る 20世紀最高の建築家、創造の軌跡』中央公論新社.