まちづくり研究センター
(まちラボ)

レトロ喫茶ELLA&LOUIS

レトロ喫茶ELLA&LOUIS

東京都文京区にある「レトロ喫茶ELLA&LOUIS」は、長年地域の人々に親しまれてきた老舗喫茶「貴苑」を引き継ぎ、2023年7月10日に新たな店名で生まれ変わった喫茶店である。かつて48年間続いた伝統を受け継ぎながらも、現代の感性を取り入れたこの店は、訪れる人々に懐かしさと新しさを同時に感じさせる空間となっている。店名の「ELLA&LOUIS」は、1950年代に活躍したジャズの名コンビ、エラ・フィッツジェラルドとルイ・アームストロングにちなんでおり、音楽好きにはたまらない響きを持つ。

店内には、往年のレコードプレイヤーと人の背丈ほどもある大型スピーカーが置かれ、そこから流れるジャズの音色が穏やかな時間を演出している。木目調の家具や柔らかな照明がつくるレトロな雰囲気も魅力であり、珈琲の香りとともにゆったりとした時間を過ごすことができる。都会の喧騒を忘れさせてくれる、まさに“大人の隠れ家”のような喫茶店である 


 

【建物と人の物語】

音楽喫茶文化が隆盛となったのは敗戦から復興した昭和1960年代から高度経済成長期の1970年代にかけてと言われている。特に自身の聴きたい曲をかけてもらう「名曲喫茶」、シャンソンを聴く「シャンソン喫茶」、ジャズを聴く「ジャズ喫茶」など音楽が流れるなかでコーヒーを味わうお店は人気を博した。こういった喫茶が人気を呼んだ背景には住宅環境の貧しさも関係している。多くの家庭では兄弟姉妹が多いが部屋数は少なかった。レコードも高価で個人レベルの入手は、しにくい時代だった。その中でも音楽を楽しみたい人がお店に運んで雰囲気を味わったのだ。座席は同じ方向を向く店もあり、スピーカーに耳を傾けながら音楽を楽しむ音楽喫茶が流行した。また音楽喫茶が流行した1960年代~70年代は政治の季節でもあった。夜を徹して熱い議論が交わされ、学生運動やアングラ芸術の拠点となったジャズ喫茶店もあった。

 

【住所】

東京都文京区白山5-33-13 寿ビル 2F

 

【URL】 

  https://www.instagram.com/kissa_e_and_l/

 

【アクセス】

都営三田線白山駅A3出口より徒歩2

 

【営業時間】

月・木・金・土・日・祝日

12:00 – 18:30 L.O. 18:00

 

【定休日】

火・水

 

【時代・年代】

昭和501975)年

 

参考文献

高井尚之, 2014, 『カフェと日本人』講談社現代新書.