国際交流センター

留学体験談

【カナダ】ブロック大学フィールドワークレポート③

【留学先】   Brock University
【学 部】   保健医療技術学部(看護学科)
【期 間】   2022年8月8日~8月29日
【氏 名】   I・Sさん(留学時:1年生)


 今回の海外短期フィールドワークが自分自身にとって初めての海外留学だった。海外旅行も3歳の時の頃に行ったきりだったのでほとんど初めてと言って良いほどだった。まず一番初めに出てくる感想としては、「行って良かった、良い経験ができた、是非また行きたい」である。授業のプログラムはもちろん、毎日が充実していて、中身の濃い3週間を過ごすことができた。しかし、3週間はとても短くて、やっと海外の生活にも慣れて英語もこれからというところでの帰国となってしまい、正直物足りなさを感じるところもあった。ただ、その3週間という短い期間で、文化や生き方、医療技術、授業、学校生活など様々なところで日本との違いを感じることができた。

 今回の留学は、言語学習はもちろんだが、海外の医療を学ぶことがメインであった。実際にほとんどすべての授業が医療の授業で、ゲストスピーカーの方に専門的なお話をしていただいたりラボに行って実際の人体の解剖をスクリーンで見ながら授業を行なったりと、普段では経験できない貴重な体験をすることができた。看護師を目指す自分にとってとても良い時間だった。特にその中で私が興味を持ったものが2つある。1つ目が「ER (Emergency Room)」である。元々興味があった分野ではあるが、ゲストスピーカーで来てくださった救急隊の方が救急についてのお話と、救急車の見学などをさせていただき、さらにERに興味を持った。バイタルを測ったり、ガウンを着たり、実際の救急の際に使用する医療器具なども見せてもらった。医療器具に関しては、日本とそこまで変わりはなかったが、救急車は日本と少し違いがあるように感じた。ストレッチャーを車体にくっつけると、ワンタッチで車内に入れることができ、ほぼ人の力を使わなくて良い工夫がされていた。ERは人の生死に一番関わるとても重要な場所で、大きな責任を伴うとても大変なところである。患者のためはもちろん、そこで働く医療者の働きやすさを考えることで、これらの工夫が医療の質の向上につながっていると感じた。2つ目に興味を持ったのは、「ナース・プラクティショナー」という看護の資格である。ナース・プラクティショナーとは、医師の指示を受けずに一定レベルの診断や治療などを行うことができる看護の資格である。主に米国等にある資格で、現在の日本御法律においては、医師の指示を受けなければ、診断や処方、その他の医療行為を行うことができない。したがって、現在の日本には存在しない資格である。私は、留学に行く前から海外で看護師として働こうと考えており、この職業にも興味を持っていた。今回の留学でさらに海外で働きたいと思うようになり、この資格を取ることが自分の目標となった。この資格を取るためには海外の大学院を出て、修士課程もしくが博士課程を修了する必要がある。私は海外の大学院への入学をするために、まず日本で看護師の資格を取り、英語を勉強しながら日本で看護技術をしっかりと習得してからにしようと考えている。もしくは、海外看護有給インターンというものを利用して、英語力を身に付けながら技術習得を目指し、お金をためて行こうと考えている。

 今回の留学を通して様々な経験ができたのはもちろん、海外で看護師になるという自分自身の夢をさらに硬くしてくれたものだった。英語力を身につけることに加えて、その国の文化や、生き方を理解することは海外で看護師をするためにはとても重要なことであると感じた。今回の留学で得た貴重な経験と夢を叶えようとするこの熱量を忘れずに毎日の生活を有意義に過ごしていきたいと思う。