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留学体験談

【マレーシア】GCI語学・異文化理解留学レポート①

【留学先】   マラ工科大学(UiTM)
【学 部】   保健医療技術学部(臨床検査学科)  
【期 間】   2023年8月12日~8月27日           

【氏 名】   H・Iさん(留学時:2年生)


  • きっかけと目標

私は普段臨床検査学科に所属し、臨床検査技師国家試験に合格するために日々勉強している。しかしながら、国家試験受験資格を得ることは専門学校でも可能である。そんな中で、大学生活の4年間で何か新しいことに挑戦し、経験を積み、視野を広げたいそう思ったのが今回このプログラムに参加するきっかけであり、目標でもあった。

  • UITMでの授業

今回のプログラムで大学での授業は少なく、ほとんどが校外での活動であった。大学での授業は2回あり、1回目の授業ではマレーシアの歴史やマレー語を習い、Farewell Dinnerで発表するマレー語の歌の練習などもした。また、Malaysian Festivalsの授業では伝統衣装のバジュ・クルンをみんなで着てミニファッションショーを行った。2回目の授業では、マレーシアはマレー系、中華系、インド系民族によって構成される多民族国家であるため、その3国の伝統衣装や料理などの授業と、マレーシアの国民食である「ナシレマ」作り体験をした。この授業では、インドの伝統衣装サリーを実際に着た。このサリーは地域によって着方は様々であり、決まった着方はなく自由に着こなすことができるということが分かった。そして、ナシレマ作りではココナッツミルクでお米を炊いたり、食材を切ったり、炒めたりなどそれぞれ分担して行った。私はこのナシレマ作りから、マレーシア料理が辛いか甘いかの両極端な理由は「塩」にあるのではないかと考えた。なぜなら、マレーシア料理には調味料として塩をあまり使用しないからである。その代わりに、スパイスや砂糖はたくさん使用している。そして、飲み物はほとんどが甘いため、辛い食べ物とうまく調和しているのかもしれないと思った。

  • 校外学習

このプログラムの大半を占めていた校外学習では、クアラルンプール、マラッカ、プトラジャヤ、ペナンへ行った。クアラルンプールでは2階建てのバスに乗り市内を1周した。途中、ペトロナスツインタワーやセントラルマーケットにも寄った。そこでは、観光地ということもあり日本人も見かけた。マラッカでは、歴史博物館に行ったり、マラッカリバークルーズに乗ったりした。クルージングでは、川の中に大きなトカゲがいて少し怖かったが、日本ではなかなか見られないので見ることができてよかったと思った。また、散策することはできなかったが、マラッカにはチャイナタウンがあった。プトラジャヤでは、首相官邸やモロッカンパビリオン、プトラモスクなどを見学した。モスクの中へ入るときには肌や髪が隠れるようにレンタルのガウンを着用した。中へ入ると、つい最近日本に行ったという女性に話しかけられ、モスクについて英語で説明してくれた。すべてを理解できたわけではなかったが、とても丁寧に説明してくれた。この校外学習の最後は23日のペナンでの農村体験であった。ペナンといっても今回私たちが行ったのは観光地の方ではなく農村である。そこでは、朝の村を散歩しながらランブータンというフルーツを拾って食べたり、チュンカというビー玉を使った遊びや、イナイ染めという結婚した時などにする指先を赤やオレンジ色にする体験をしたり、ヤシの実を転がして遊ぶボーリングのような遊びをしたりといろいろな体験をした。グランマをはじめとする村の人たちは、わたしたちを迎え入れ、とても優しく接してくれた。

  • 時間

はじめに私が感じた日本との違いは、時間にとてもルーズであるということだ。一応集合時間や1日のスケジュールなどは決まっているものの、その時間に全員が集まることもなければ、スケジュール通りの時間で物事が進むこともない。そして、マレーシアの人は時間に遅れたことに対して怒ることはない。このことから、私は日本がどれほど時間に厳しい国であるのかが分かった。

  • この留学を通して

今回私たちが参加したプログラムには、日本のほかに中国、ベトナム、インドネシアの人たちも参加していたため2週間生活を共にした。そのため、マレーシアにいながらもその3か国のことも知ることができたのはとても良い経験になった。

この留学で学んだ最も大切なことは、英語が上手くなくても積極的にコミュニケーションを取るということである。初めての海外であり、臨床検査学科の授業で英語を使うことがほとんどない私にとって、こんなに英語漬けの日々を送ることは今までにないことであった。しかし、日本のように「察し」の文化はなく、黙っていては伝わらない。自分の意見をしっかり相手に伝え、意思疎通を図るためにも共通言語としての英語は必要であり、自分の英語力を向上させたいと強く感じた。

 

↑この写真は、ペナンでイナイ染を体験した時の写真である。爪まで染まるため、ネイルをしているような感じだった。