国際交流センター

留学体験談

【ニュージーランド】オタゴ大学ランゲージセンター 長期留学レポート

留学先    :University of Otago Language Centre
学部・学科:経営学部 マーケティング・デザイン学科   
留学期間 :2022年10
月11日~2023年2月12日           
氏名・学年: M・Hさん(留学時:3年生)     


4か月のニュージーランド留学を通して、自分の考え方から生活などの些細なことまで変化が起き、留学前に想像していた留学後の自分になれたようにわずかながら感じている。ここには日本との違いだけでなくニュージーランドだからこその暮らしや考え方があり、刺激を受けた。特に、人とのかかわりにおいて考え方が大きく変わったように感じている。

年始から学校が始まり新しいクラスメイトも増え、日本人以外の学生と話す機会が増えた。それまでは日本人だけのクラスだったため緊張もしたが、英語でのコミュニケーションを楽しめるようになっていた。また、現地でできた友達と遊ぶ機会をなるべく作り、英語を話す機会を作るよう心掛けた。その中で気づいたのは、“人”に興味を持つようになったと感じたことだ。今までそうでなかったわけではないが、文化の違う人と会話していると知らなかったことや違った角度から物事を見ているとわかった。特に日本とハーフのニュージーランド人や日本人でニュージーランドに長く住んでいる方との出会いが多かったため、日本との違いや不便さを知ることができ、自分のニュージーランド生活は短かったがそれらに共感したり長く住んでいるからこその知恵を教えてもらえたりできた。同時に自分の国の事情や海外の人からどう思われているかを肌で感じることができたことも貴重な経験だと感じている。いかに日本食や日本製品が繊細で凝ったものなのかがよくわかった。そして留学中一番興味深かったのは、「なぜ日本は世界でJapanと呼ばれているのか」と質問されたことだった。正直考えたこともない話題だったため返答できず一緒に調べたのだが、私はその事実よりもこの疑問にとても興味を持った。日本にいたらまず考えないし、それがあたりまえで疑問すら持たなかった。さらにそれについて習ったこともないため、新しい着眼点だなと感心した。このように異文化間の交流で新しい発見が多くあり、学ぶことも多々あった。私が日本に帰ってきて思ったのは、ニュージーランドの人たちは助け合いの精神があり誰に対しても優しかったということだった。買い物に行けば気さくに挨拶してくれる、バスの待ち時間に雑談する、友達の友達は友達で初めて会ってコミュニケーションがうまく取れなくても仲間に入れてくれる、そんな温かい人が多い国だった。困っても助けてくれる人がいる安心感や聞いても嫌な顔されないことが、私の生活や語学力向上の助けになっていた。ニュージーランドの人は口数の多い人ばかりで知らない人とも気軽に会話するため、自分も以前より人と話すようになったり声をかけやすくなったりする変化が起きた。自分では気づかなかったが、周りの人からそういわれるようになり、語学以外にも身につけて帰ってこられたことに喜びを感じている。そしてこれからもその気持ちを絶やさず持ち続け、次は自分が手を差し伸べる番だと思っている。

ニュージーランドで生活していて感じたことがもう一つあった。それは、家族をとても大事にしていることだった。ホームステイ先の家庭は祖父母と孫の三人暮らしだったのだが、よくほかの家族が遊びに来たり遊びに行ったりと、家族と過ごす時間が日本より多いと感じた。私が日本食をホストファミリーにふるまったときも、帰る前の最後の食事のときも集まってくれ、私も家族の一員のように接してくれた。やはり家族が集まると話す話題も多く会話が速くてついていけなかったが、みんな気にかけてくれたため寂しいと感じることはなかった。また、コミュニケーションの中で相手が言ったことを真似たり繰り返したりすることで、使い方や発音が直に学べた。そのため、正確な日本語訳はわからなくてもニュアンスでいつ使うのかが理解でき、使えるようになった。そこから輪に入ったような感覚になり、一緒に会話を楽しめている感覚を味わえた。言葉が完璧でなくても伝えようとしたり理解しようとしたりすることで、相手も聞いてくれるし通じ合えることを学んだ。これらの学びから、家族への感謝と手を差し伸べる精神や違いを認める精神を忘れず、日本での生活にもいい変化が生まれるように努力していきたい。

(帰る前日、最後に一緒に遊んでくれたホストシスターと友達)