人間学部島田栄子教授が一般社団法人SST普及協会より「功労賞」を受賞しました
2025.07.09
2025年7月5日、SST(Social Skills Training)普及協会の創立30周年記念事業本大会(主催:一般社団法人SST普及協会)の表彰式が帝京平成大学池袋キャンパスで実施され、本学人間学部心理学科の島田栄子教授が「功労賞」を受賞しました。
島田教授はSST普及協会認定講師であり、永年にわたり普及協会並びに支部活動に尽力し、SSTの普及と発展に貢献した功績が認められ、今回の表彰に至りました。
SST(Social Skills Training)とは
SSTとは“Social Skills Training”の略で、当協会では時代にマッチした「社会生活スキルトレーニング」の和語を用いることを提唱しています。なお、これまでは「社会的スキル訓練」、「ソーシャルスキル・トレーニング」、また精神科領域では「(社会)生活技能訓練」とも呼ばれてきました。単に、頭文字を取って「エスエスティ」と呼ばれることもあります。SST は 1940 年代の行動療法にその原型を求めることができ、その後、認知の要素を取り込みながら発展してきました。複数の理論を背景としてさまざまな技法を含んでいるところは、認知行動療法と重なるところが大きいと考えられます。SST は効果が実証された体系的な方法で、日本でもその効果が認められ、 1994 年 4 月に精神科を標榜している保険医療機関において入院加療者を対象として「入院生活技能訓練療法」が診療報酬化されました。対人関係を中心とするソーシャルスキルのほか、服薬自己管理・症状自己管理などの疾病自己管理スキルを高める方法がスキルパッケージとして開発されています。
現在では、精神科領域だけでなく、教育領域、就労支援関連領域、矯正教育及び更生保護領域、職場のメンタルヘルス(産業領域)、一般市民など、さまざまな領域で実践されています。また、家庭や職場への訪問など、地域生活者の現場での支援も行われています。
SST は希望志向であり、精神障害をもつ人たちをはじめ、支援を必要とする方の希望に基づいた支援方法です。自己対処能力を高め(エンパワメント)、一人ひとりのリカバリーを目指して、SST が広く活用されることが期待されています。
(一般社団法人SST普及協会ホームページより)
SST普及協会 創立30周年記念事業 本大会について
2025年7月5日・6日の2日間にわたり、一般社団法人SST普及協会主催のもと、「人とつながるソーシャルスキル―SSTで温かい社会を創ろう!」をテーマに開催。海外招聘講演のほか、医療、福祉、就労、教育、矯正教育・更生保護、家族の各領域からシンポジストと当事者・家族が登壇し、SSTへの期待とその可能性について語られました。大会1日目のオープニングセレモニーにおいて、功労者の紹介と表彰式が行われました。人間学部心理学科 島田栄子教授
専門分野 : 精神医学一般(含む心身医学)、臨床精神神経薬理学、精神科リハビリテーション(退院促進、SST(social skills training))、地域精神医学、心理教育、産業精神医学、医学教育