人間福祉学科今崎常秀特任准教授が国際学会「IC4E2025」に登壇しました(2025/4/26~29)
4月26日から29日にかけて、IC4E2025(16th International Conference on E-Education, E-Business, E-Management, and E-Learning)が、東京都千代田区の一橋大学千代田キャンパスにおいて開催されました。この学会は生成AIやeラーニングなどを主なテーマとして毎年開催されており、今回はアメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東など41か国から438の論文の提出があり、学会にはオンラインを含めて26の国と地域から200人を超える研究者が参加して様々な業界におけるデータ分析や活用の課題などについて意見を交わしました。
日本は世界的にも少子高齢化が進んでいる高齢化社会のフロントランナーとして、福祉サービスにどう対応していくのかが注目を集めています。日本の厚生労働省は科学的なアプローチを目指して、介護施設の職員らが日々入力するデータを蓄積する「LIFE」の取り組みを進めており、今崎特任准教授はその導入の進捗状況や介護サービスの改善に向けた試みを紹介しました。さらに、独り暮らしのお年寄りの孤独感を解消することを目的に国内各地の自治体で実験が進められる「AIチャットロボット」の取り組みも紹介し、現状で報告されている成果を紹介するとともに、政府が目指す科学的な介護に向けたデータ活用の可能性についても説明しました。
また、各分科会に分かれて研究者が発表と議論を行う各分科会のセッションでは、議長(セッションチェア)を務めました。このなかではモロッコやフィリピンなどの研究者がそれぞれの国の生成AI活用などの研究発表を発表したのに対して、研究の課題や疑問点を指摘したり、今後の研究の展開についての議論を主導したりしました。また、セッションにおける研究発表のなかで、発表された研究の中から最も優れたものを審査・選出し、表彰する役割も果たしました。
今崎特任准教授は、今回のIC4E2025の東京での開催にむけた準備段階のなかで、投稿された英文での論文についてはコミティメンバーとして事前の査読を行って論文の指導や改善点をアドバイスしたほか、今崎特任准教授の母校でもある一橋大学千代田キャンパスでの開催に向けた準備作業にも携わり、オープニングセレモニーでは各国のゲストを迎え入れるホストの一人として「開会の挨拶」も依頼されるなど、国際的な研究者の交流を促進する舞台において重要な役割を果たしました。