第二弾「新・文明の旅」現地リポート

第二弾「新・文明の旅」現地リポート

20150310 ビリニュス大学~カウナス移動

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 午前中は曇り空の中ヴィリニュスを散策しました。市内には歴史的な建築物が建ち並んでおり、どこかポーランドのクラクフに似た雰囲気を感じます。ヴィリニュス大学の近くにある「夜明けの門」の内部には、20人も入らないような小さな部屋があり、輝かしい金色にあしらわれた聖母マリアのイコン(肖像)が飾られていました。イコン自体は17世紀頃につくられたもので、人々から「奇跡を起こす力」があると言われています。部屋では数人の敬虔な信者たちが聖母マリアの前に膝をつき、熱心に祈りを捧げていました。そこには神聖な雰囲気が漂っていましたが、信仰心の薄い私にとっては、この空間が持つ意味を十分に理解することは出来ませんでした。彼ら彼女らがどのような心境で祈っているのか、想像しながらその場を後にしました。
 
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 午後2時からはヴィリニュス大学の学生と対面し、交流を深めながらプレゼンテーションを行いました。今回の交流では、私たち学生から率先してコミュニケーションを取ろうとする姿勢がみられ、個々人が確実に成長していると実感できたと思います。時間の都合上プレゼンテーションを行うのは矢萩さんと細田さんの二人です。矢萩さんは「日本のいじめ問題」について、細田さんは「日本人の宗教観」についてです。現地の学生たちは、矢萩さんのプレゼンに関して、いじめはリトアニアでも抱えている問題だと教えてくれました。思った以上にリトアニアでも、日本と似た問題が起こっていることを知り親近感を感じたと同時に、どうしたら共にいじめの問題を減らしていけるのだろうかと考えました。細田さんのプレゼンに関して、リトアニア人の若い世代では宗教への信仰心は少し薄く、高い年齢層ほど信仰心が強いと教えてくれました。これは、前回のポーランドでも似たような回答があったので、リトアニアもポーランドも通ずるものがあるのだろうと感じた次第です。どちらのプレゼンもなかなか難しい題材ではありましたが、各メンバーが現地の学生の理解をサポートしたこともあり、非常に興味深いプレゼンテーションだと言ってくれました。また現地の担当の先生までもがメモを取ってくれていたらしく、私たちは確かな手応えを感じることができました。
 
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 ヴィリニュス大学の学生と別れを惜しみながら、私たちは次の目的地であるカウナスへ向かいました。ヴィリニュスから約1時間半程バスに揺られ、私たちは現地に着きました。ヴィリニュスの市街は現代的な印象が強かったのですが、カウナスは静かな街という印象を受けました。リトアニアに来て2日目となりましたが、明日からはビタウタス・マグヌス大学との交流が始まります。そして、メンバーの全員がホームステイをします。リトアニアで出会う人は、どんな方々なのか、私たちは何を学び何を得ることができるのか、私たちはリトアニアで何を発信できるのか。今後の旅でも出会いを大切に、感謝の気持ちを忘れずに私たちの伝えたいことを発信してまいります。
 

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